エポスカードと楽天カード比較|保険の利用付帯が正反対

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目次 14項目
  1. 年会費が同じなので、差は中身に出る
  2. 「利用付帯」という言葉では何も比較できない
  3. 個人手配の旅行で、補償額はいくら変わるか
  4. エポスが勝っていない項目を先に挙げる
  5. 即日発行と保険は同じ日には揃わない
  6. 付保証明書が必要なら、手間の差は大きい
  7. 還元率は「引き算の楽天」と「足し算のエポス」
  8. 1枚だけ選ぶ場合と、2枚持ちが効く場合
  9. この2枚では埋まらない場面
  10. よくある質問

航空券と宿を自分で手配する旅行なら、海外旅行保険が実際に発動するのはエポスカードだけです。旅行会社のツアーを買うなら楽天カードでも条件を満たしますし、救援者費用は楽天が2倍あります。同じ「利用付帯」の中身が正反対になる理由を、両社の公式資料の原文から追いました。

年会費が同じなので、差は中身に出る

まず両方を並べます。

項目エポスカード楽天カード
年会費永年無料永年無料
基本還元率0.5%(200円につき1pt)1%(100円につき1pt)
ポイントエポスポイント楽天ポイント
国際ブランドVisaのみVisa / Mastercard / JCB / American Express
発行スピード店頭受取なら最短当日申込から約1週間〜10日
締め日・支払日27日払いか4日払いを選ぶ月末締め翌月27日(変更不可)
ETCカード年会費永年無料550円(税込)。ダイヤモンド・プラチナ会員は無料
海外旅行保険利用付帯・最高3,000万円利用付帯・最高2,000万円
申込資格満18歳以上。高校生は不可と明記18歳以上。海外在住は不可(高校生の可否は明記なし)

年会費はどちらもゼロなので、持ち続けるコストで優劣はつきません。基本還元率だけなら楽天カードが2倍ですが、この記事の分かれ目はそこではありません。他の比較記事が「利用付帯」の4文字で片づけている保険の条件に、2枚でほぼ裏返しの中身が入っています

「利用付帯」という言葉では何も比較できない

利用付帯とは、旅行に関わる何かをそのカードで払ったときにだけ保険が有効になる仕組みです。問題は「何を払えばいいのか」がカードごとに違うところで、この2枚はその定義が逆を向いています。

エポスカードのしおりは、条件を満たす支払いを「旅行代金」と呼び、中身をこう定義しています。「旅行代金とは、宿泊を伴う募集型企画旅行の代金又は公共交通乗用具の料金です」。パックツアーの代金でも、電車やバスの運賃でも、どちらでも構わないという書き方です。具体例として挙がっているのは空港に向かう鉄道・有料特急・リムジンバス・路線バス・タクシーの料金で、鉄道とバスには「定期券利用も含む」という注記まで付いています。金額の下限もなく、「利用金額に限りはありません」と明記されています。

保険が付く決済・付かない決済
保険が付く
  • 宿泊を伴う募集型企画旅行の代金
  • 個人で手配した宿泊料金(国内・海外とも)
  • 空港へ向かう電車・バス・タクシーの料金
  • 航空券の購入
  • 定期券を使った鉄道の利用も対象
保険が付かない
  • 空港までのガソリン代・駐車場代
  • 空港使用料
  • レンタカー代
  • 帰国後の乗車分

ICカードチャージで支払った場合は、決済・利用明細と乗車証明が必要。利用金額の下限はない。カード発行日の翌日以降に日本を出発する旅行が対象で、発行日当日の出国は対象外。

楽天カードは違います。利用条件に挙がっているのは「募集型企画旅行の料金」だけで、公式ガイドは「自宅から出発空港までの交通費等、国内の交通手段につきましてはご利用条件に含まれません」と書いています。そのすぐ下にこう続きます。「2020年10月1日より、ご利用条件が変更となりました。公共交通乗用具の利用では利用条件を満たさなくなります。」

この1行の意味は重いと思います。楽天カード自身が、以前は公共交通の決済でも条件を満たせたと認めているからです。改定から時間が経ったいまも、古い前提のまま空港までの電車代で足りると案内している記事は残っています。しかし現行の規定では、空港までの運賃をいくら楽天カードで払っても保険は立ちません。

保険が付く決済・付かない決済
保険が付く
  • 出国前に支払った募集型企画旅行(パッケージツアー)の代金
  • 行程の一部だけを出国前に決済した場合も対象(利用金額の下限なし)
保険が付かない
  • 航空券だけの購入
  • 手配旅行のホテル代
  • 空港利用税
  • 自宅から出発空港までの国内交通費(2020年10月の改定で条件から外れた)

楽天カードは公共交通乗用具の決済が条件に含まれないため、個人手配の旅行では発動しない。

対象外の側も見ておきます。楽天カードは「航空券のみのご購入は含まれません」、そして「海外でのホテル宿泊料金(企画旅行ではなく、手配旅行となるため)」を明示的に外しています。エポスカードは逆で、しおりの一覧表に「個人で手配した宿泊料金」が対象として載っています。ただしエポス側も本文の定義には宿泊料金が出てこないため、これは一覧表を根拠にした話だという前提で読んでください。

個人手配の旅行で、補償額はいくら変わるか

条件の違いを金額に直します。想定するのは、航空券を航空会社のサイトで買い、宿を予約サイトで押さえる個人手配の海外旅行です。

この旅行で楽天カードだけを持って出発すると、募集型企画旅行の代金を1円も払っていないので利用条件を満たしません。疾病治療費用200万円も救援者費用200万円も、契約としては存在するのに1円も出ない状態になります。

同じ旅行にエポスカードを1枚足すと何が起きるか。自宅から空港まで乗る電車の運賃を、エポスカードで払うだけで足ります。都心から羽田までなら数百円、成田まで在来線でも1,000円台です。その決済ひとつで、疾病治療費用270万円・傷害治療費用200万円・賠償責任3,000万円・携行品損害20万円が立ち上がります。

個人手配の旅行での持ち方保険は発動するか疾病治療費用携行品損害
楽天カードのみしない0円0円
エポスカードのみ空港までの運賃を決済すれば発動270万円20万円
2枚とも保有エポスカード側が発動270万円20万円

数百円の電車代を券売機ではなくカードで払うかどうかで、270万円の差が出ます。掛け捨ての海外旅行保険は1週間の旅行で3,000円前後が目安なので、年2回渡航する人なら年6,000円ぶんの支出を置き換えられる計算にもなります。

逆に、パックツアーを買う人だと話は反転します。ツアー代金を楽天カードで払えば条件を満たすので、エポスカードを足す動機は補償額の差だけになる。そしてその差は、次の節で見るとおり一方通行ではありません。

エポスが勝っていない項目を先に挙げる

比較記事は「疾病治療費用270万円対200万円」で終わりがちですが、6項目を並べると勝敗は割れます。

補償項目エポスカード楽天カード
傷害死亡・後遺障害3,000万円2,000万円
傷害治療費用200万円200万円
疾病治療費用270万円200万円
賠償責任3,000万円3,000万円
携行品損害20万円(免責3,000円)補償無し
救援者費用100万円200万円

いちばん話題にならないのが救援者費用です。楽天カードの200万円はエポスカードの2倍あり、しかもエポスは年会費のかかるゴールドカードに上げても100万円のまま据え置かれます。同じしおりに並ぶゴールドの列は、死亡が5,000万円、疾病治療が300万円、携行品が50万円と軒並み上がるなかで、救援者費用の行だけが一般カードと同額です。

救援者費用は、現地で入院した自分のところへ家族が駆けつけるための渡航費・宿泊費や、遺体の搬送費に使う枠です。内訳を見ると楽天カードは航空運賃が救援者3名分まで、現地の宿泊は3名かつ1名につき14日分まで。エポスカードも人数の枠は3名で同じですが、総額が半分なので、医療搬送や長期入院が絡む事態では先に上限へ当たります。

新型コロナウイルス感染症の扱いも、明記しているのは楽天カードだけです。楽天のガイドは特定の感染症の猶予を旅行期間終了後14日とし、新型コロナは30日と書き分けたうえで、2023年5月8日以降に治療を開始した場合は通常の疾病と同じ扱い(旅行期間終了後48時間以内の受診)になるとしています。エポスカードのしおりには全2,098行のどこにも「コロナ」も「COVID」も出てきません。対象とも対象外とも書かれていない状態です。

補償期間の長さも、丸めると誤ります。エポスカードは「旅行開始から90日間」、楽天カードは「日本を出発してから3か月後の午後12時まで」。3か月は最大92日なので、月の並びによっては楽天のほうが長くなります。どちらも住居を出発してから帰着するまでという条件を同時に満たす必要があり、日付の窓だけでは足りません。この二重条件の詳細と免責事由はエポスカードの海外旅行保険、楽天側の条件は楽天カードの海外旅行保険にまとめています。

反対に、エポスカードが有利な細部もあります。帰国後に体調を崩したときの猶予は、エポスが旅行終了後72時間以内の発病・受診、楽天が48時間以内で、1日ぶん長いのはエポスです。請求に使う診断書の費用も、エポスは支払対象に含めるのに対し、楽天は「診断書代金は保険金お支払いの対象とはなりません」としています。診断書を省略できるラインはエポスが治療費30万円以下、楽天が請求額10万円以下です。

即日発行と保険は同じ日には揃わない

エポスカードの強みとして必ず挙がるのが即日発行です。Web申込で店頭受取を選べば、マルイなどのエポスカードセンターで最短当日に受け取れます。楽天カードは申込から到着まで約1週間から10日かかるので、急ぐ場面での差ははっきりしています。

ただし「今日カードを作って今夜のフライトに乗る」という使い方はできません。しおりの利用条件には「カード加入日(カード発行日)の翌日以降に日本を出発される旅行」が対象と書かれています。つまり発行日当日に出国する旅行は、決済の条件を満たしていても補償の対象外です。楽天カードも同じ型で、カード資格取引日の翌日から適用と定めています。

裏を返せば、出発が発行日の翌日以降であれば足ります。前日にマルイで受け取って翌朝に発つ日程なら条件は満たすので、外れるのは出発当日に駆け込んだ場合だけです。即日発行と保険を両方あてにするなら、遅くとも出発の前日までに受け取っておく必要があります。受け取りの流れと当日発行の条件はエポスカードの即日発行に書いています。

付保証明書が必要なら、手間の差は大きい

留学やワーキングホリデー、入国時に保険加入の証明を求める国では、付保証明書が要ります。ここで2枚の性格ははっきり分かれます。

エポスカードは、英文の付保証明書がしおりのP.25に印刷済みです。「海外旅行の旅行先で提示を求められた際にご利用ください。ご利用の際にはエポスカードとあわせてご提示ください」と案内されていて、申込も郵送待ちもありません。楽天カードは電話でのみ受け付け、英文の書面を自宅へ郵送する方式です。公式は発行に時間がかかるとして、出発の2週間前までに連絡するよう求めています。

思い立ってから2週間かかる側と、しおりを持って出るだけの側の違いなので、渡航が急に決まりがちな人ほどエポスカードの作りが効きます。逆に、留学のように何か月も前から予定が決まっているなら、電話1本の手間は問題になりません。

還元率は「引き算の楽天」と「足し算のエポス」

保険を外して普段使いだけで見ると、構造が入れ替わります。

楽天カードは基本1%からの引き算です。公共料金と税金は500円につき1ポイントで0.2%、保険料・携帯電話や通信費・海外取引は200円につき1ポイントで0.5%、電子マネーチャージなどは進呈対象外。複数の区分に当たる利用先では低いほうが適用されます。対象になる事業者は電力・ガス会社から通信キャリアまで名指しで公開されているので、自分の固定費が該当するかを申し込み前に照合できます。

エポスカードは0.5%からの足し算です。通常のVisa加盟店は税込200円につき1ポイント。そこに、400以上のショップが集まるポイントアップサイト「たまるマーケット」経由のネットショッピングで2倍から30倍、年4回の「マルコとマルオの7日間」ではマルイで期間中何度でも10%オフが乗ります。マルイやモディで服や靴を買う人ほど、基本の低さを取り返しやすい形です。

ここは正直に書いておきます。エポスカード側の「還元率が下がる利用先」の一覧を、当サイトは確認できていません。公式のポイントページは中身がJavaScriptで描かれる作りで、取得しても本文が入っていませんでした。楽天カードが対象事業者名まで公開しているのと比べると、比較する材料の量そのものに差があります。固定費のカード払いを前提に選ぶなら、楽天カードは事前に自分で照合でき、エポスカードは問い合わせるか実際に使って明細を見るまで分からない、という違いになります。ここを「エポスは減点がない」と読み替えないでください。各カード単体の内訳はエポスカードの還元率楽天カードの還元率で扱っています。

1枚だけ選ぶ場合と、2枚持ちが効く場合

判断の順序を3つにまとめます。

  1. 旅行の手配方法から見る。パックツアー中心なら楽天カードでも保険は立ち、救援者費用は楽天が上。個人手配なら発動するのはエポスカードだけ
  2. 普段の支払い先を見る。楽天市場や楽天モバイルを使うなら1%と楽天ポイントの出口が効き、マルイで買い物をするなら年4回の10%オフのほうが大きい
  3. 国際ブランドの制約を見る。エポスカードはVisaのみなので、Mastercardが要る場面やJCB加盟店に寄せたい人は楽天カードしか選べない

3つとも決め手にならないなら、2枚持ちが無理のない答えになります。どちらも年会費が永年無料なので、併用しても維持費は増えません。普段の決済は還元率1%の楽天カードに寄せ、空港へ向かう電車代だけをエポスカードで払う。それだけで還元率と保険の両方を取れます。ETCカードの年会費もエポスカードは永年無料、楽天カードは550円(税込)でダイヤモンド・プラチナ会員だけが無料という違いがあるので、高速道路を使うならETCはエポス側に付ける手もあります。申し込みの条件はエポスカードの公式サイトで見られます。楽天カードを2枚目として足す場合の作法は楽天カードの2枚目にまとめました。

この2枚では埋まらない場面

先に、この2枚を当てにしないほうがいい人を書きます。仕事の出張で渡航する人は、両社とも「職務遂行に直接起因する賠償責任」を免責としているので、賠償責任の3,000万円を計算に入れられません。エポスの90日・楽天の3か月を超えて滞在する人、持病がある人も、カード付帯では足りない領域です。掛け捨ての旅行保険を別に用意する前提で組み立ててください。

補償項目ごとに、より条件の良いカードもあります。カメラや楽器を持ち歩くなら、携行品損害の上限はエポスカードでも20万円ですが、年会費無料の三菱UFJカード VIASOカードは同じ携行品損害を100万円まで見ます。救援者費用と自動付帯を重視するなら、年会費11,000円のdカード GOLDが救援者500万円・疾病治療300万円で、しかも旅行代金をカードで払わなくても補償が始まります。楽天のまま厚くしたい場合は、年会費2,200円の楽天ゴールドカードで携行品損害20万円が加わりますが、救援者費用は200万円のままです。

年会費無料の2枚で埋められるのは、あくまで基本の備えです。エポスカードと楽天カードの組み合わせは、その基本を維持費ゼロで二重化できるところに価値があります。

よくある質問

2枚とも持っていると保険は合算されますか?

傷害死亡・後遺障害だけは合算されません。同種の保険が付いたカードを複数持っている場合、死亡・後遺障害は最も高い保険金額(この2枚ならエポスカードの3,000万円)が限度になり、各カードの金額に応じて按分されます。治療費用や救援者費用などそれ以外は合算されるので、疾病治療なら270万円と200万円で最大470万円まで見られる計算です。ただし両方の利用条件を満たしていることが前提で、支払われるのは実際にかかった損害額までです。

家族や子どもも補償されますか?

条件がまったく違います。エポスカードはVisa付のエポスカード本人だけが対象で、同行者もエポスカード会員なら、誰か1人が旅行代金をまとめて払うことで全員が条件を満たします。分かれ目は家族かどうかではなくカードを持っているかどうかで、カードを持てない子どもは対象外です。楽天カードは家族カード会員も対象になりますが、本会員自身が補償を受けるには本会員が自分のカードで自分の旅行代金を払う必要があります。家族の分だけ払うと本会員が無保険になります。

締め日や支払日は選べますか?

エポスカードは27日払いと4日払いから選べます。27日払いなら前月28日から今月27日までの利用が翌月27日の引き落とし、4日払いなら前月5日から今月4日までが翌月4日です。楽天カードは月末締めの翌月27日払いで固定されていて、変更はできません(楽天市場・楽天ペイ・楽天トラベルの利用分だけは25日締めで、26日以降は翌々月27日の請求になります)。給料日に合わせたい人にはエポスカードのほうに自由度があります。

高校生でも申し込めますか?

エポスカードは公式FAQが「満18歳以上の方が申し込むことができます。ただし、高校生はお申し込みいただけません」と明記しています。楽天カードは18歳未満と海外在住の人を申込対象外としていますが、高校生を除くという条項は当サイトが取得した範囲の記載には見当たりませんでした。ただし家族カードについては「18歳(高校生含む)を迎えた方はお申し込み可能です」と書かれているので、18歳の高校生が家族カードで持つ道はあります。本カードを高校生が申し込めるかどうかは、公式に問い合わせるのが早いです。

本記事の情報は各カード会社の公式サイト・規約をもとに作成しています(2026年7月〜2026年8月時点)。 年会費・ポイント・保険などの条件や規約は予告なく改定されることがあります。

最新の情報は各カードの公式サイトで必ずご確認ください。 公式サイト: エポスカード / 楽天カード

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