クレジットカードのメインカードおすすめ|総合と条件別の1枚
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支払いを1枚にまとめるなら、大半の人にはリクルートカードが向きます。固定費を寄せても率が下がらないからで、答えが変わるのは楽天市場をよく使う人とコンビニ・外食が中心の人です。条件別のおすすめと、同じ支出で獲得ポイントがどこまで変わるかの試算をまとめました。
目次 12項目
大半の人に残りやすいのはリクルートカード
メインカードを決めるというのは、日常の支払いをその1枚に集めるという決断です。集めた中身によって、同じ1.0%表示のカードでも手元に残るポイントは変わります。そのうえで、支出にはっきりした偏りがない人にとって条件がいちばん素直なのがリクルートカードです。
| リクルートカードの強み | 中身 |
|---|---|
| 基本還元率1.2% | 公式サイトは高還元率1.2%と案内し、10,000円の買い物で120円分と例示しています。発行手数料と年会費は無料で、利用金額に関わらず2年目以降もずっと無料 |
| 月の合計額から計算する | 加算率は毎月の利用金額合計の1.2%で、小数点第1位以下を切り捨てる方式。1回ごとに端数を捨てないので、少額の会計を何度重ねても取りこぼしが出ません |
| 支払先で率を分ける区分がない | 公式サイトが挙げる加算対象外は年会費・各種手数料・キャッシング・電子マネーチャージで、支払先ごとに還元率を下げる区分表は置かれていません |
効くのは2番目の性質です。 1回450円の買い物を月30回した場合、1回ごとに切り捨てるカードでは50円分が30回ぶん消えますが、リクルートカードでは合計額に対して1度だけ端数が落ちるだけで済みます。少額決済が多い人ほど、表示上の還元率の差より大きく効いてきます。
弱点も先に挙げておきます。電子マネーチャージは対象が限られたうえに、カード1枚につき月30,000円までしか加算されません。JCBブランドのチャージ分は2022年2月16日利用分から0.75%に下がっており、nanacoへのクレジットチャージは新規登録の受付が終了しているため、これから登録できるのはJCBならモバイルSuicaだけです(ブランド別の対象と枠の数え方はリクルートカードの還元率記事にまとめました)。貯まるのはリクルートポイントで、Amazonでは1ポイント1円で使えるものの、Pontaポイントやdポイントとして使うには交換が必要だと公式サイトが断っています。加算条件には「その他、カード会社が定める一部のご利用代金はポイント加算の対象外の場合があります」という但し書きも付いているので、固定費をまとめて預けるなら最初の明細で加算されたかを確かめておくと確実です。
条件が偏っているなら、別の1枚のほうが残る
上の3点は「どこで何を買うかが決まっていない人」にとっての強みです。支出のどこかに大きな偏りがあるなら、そこに合わせたほうが金額として残ります。
| こういう人 | 支払いを集める1枚 | 理由 |
|---|---|---|
| 支出に大きな偏りがない | リクルートカード | 基本1.2%が年会費無料の帯では最も高く、月の合計額から計算するので少額の会計でも取りこぼさない |
| 1回数百円の買い物が多い | リクルートカード / JCBカードW | 月の合計額をまとめてポイントに換算するため、1回ごとの端数切り捨てが起きない |
| 電気・ガス・水道や税金が支出の柱 | リクルートカード / JCBカードW | リクルートカードは支払先で率を分ける区分がなく1.2%のまま。JCBブランドは税金とふるさと納税も積算対象と明記。ただし対応するのは一部の公共料金で、対象外の支払先ではJCBカードWが受け皿になる |
| ネット通販が楽天市場中心 | 楽天カード | 1%に利用額の条件が付かず、楽天市場では上乗せ2種類が重なる |
| コンビニ・外食が中心 | 三井住友カード(NL) | 対象のコンビニ・飲食店でスマホのタッチ決済なら200円につき7%還元 |
| 電子マネーやコード決済にチャージして使う | 決め手になる1枚がない | チャージはどのカードでも対象外か上限付きで、1枚に集める効果がほとんど出ない |
| 旅行に行く | メインとは別にエポスカード | 航空券や空港へ向かう電車代を払うだけで海外旅行保険の条件を満たす。金額の下限がない |
旅行の行だけは役割が違います。日常の支払いを集める先ではなく、メインカードと併せて持つ2枚目としての位置づけです。理由は後述します。
月にいくら使うかで、効いてくるものが変わる
1回の金額が小さく、回数が多い
コンビニ、カフェ、ドラッグストア。1回数百円の会計を月に何十回と重ねる使い方では、表示上の還元率より端数の扱いのほうが結果を左右します。1回450円の買い物を月30回、合計13,500円で比べると、リクルートカードの162ポイントに対して楽天カードは120ポイント。月42ポイント、年間で504ポイントの差が付きます。
1回の金額が200円に届かない会計が多いなら、差はもっと極端になります。エポスカードは規約で「1回のカード利用金額200円以上の取引につき」と条件を置いているので、199円以下の会計は付与の対象そのものから外れます。PayPayカードも200円単位で付与額を算出するため、同じく1ポイントも付きません。計算の中身は後半の端数の節にまとめました。
月10万円前後をまとめて流す
金額が大きくなるほど、還元率が下がる区分に入っている支払いの影響が、そのまま年間の金額として見えてきます。月10万円のうち電気・ガス・水道が2万円、携帯料金が1万円、残り7万円がふつうの買い物という家計で試算しました。
| カード | 月の獲得 | 年間の獲得 |
|---|---|---|
| リクルートカード | 1,200ポイント | 14,400ポイント |
| JCBカードW | 1,000ポイント | 12,000ポイント |
| 楽天カード | 790ポイント | 9,480ポイント |
楽天カードの内訳は、公共料金が500円につき1ポイントで40ポイント、携帯料金が200円につき1ポイントで50ポイント、残りが100円につき1ポイントで700ポイント。いずれも公式サイトが事業者名を挙げている支払先の場合です。対してリクルートカードとJCBカードWは、支払先で率を分ける区分そのものを持ちません。リクルートカードは10万円全体に1.2%がかかって1,200ポイント、JCBカードWは10万円を200円で割った500ポイントが2倍で1,000ポイントになります。
年間に直すと、リクルートカードが楽天カードを4,920ポイント、JCBカードWを2,400ポイント上回ります。楽天カードとの差は支払先の扱いから、JCBカードWとの差は基本の率そのものから来ています。ただしこの試算は、電気・ガス・水道のいずれもリクルートカードで支払える前提に立ったものです。対応していない支払先が混じったときの考え方は後の節にまとめました。
もうひとつ、金額が大きい人には利用可能枠の問題が付いてきます。楽天カードは公式サイトの基本情報で最高100万円とされているので、家賃や税金まで1枚に集めると月の請求が枠に近づくことがあります。枠の考え方は楽天カードの利用可能枠の記事にまとめました。
年間の利用額が少ない
月の利用が数千円から1万円程度なら、還元率よりも「貯まったポイントを使い切れるか」のほうが先に問題になります。オリコカード ザ ポイントは交換が500オリコポイントから。基本1.0%なので、累計5万円を使わないと交換の入口にすら立てません。有効期限は獲得月を含めて12か月後の月末で、公式サイトは有効期限が切れたオリコポイントの交換・復活はできないと明記しています。年間の利用が5万円に届かないペースだと、古い月の分から順に消えていきます。
対して、楽天の通常ポイント、リクルートポイント、Vポイントは新しく獲得するたびに期限が延びる仕組みです。利用ペースがゆっくりなら、この自動延長型を選ぶほうが取りこぼしません。
何に払っているかで、答えが変わる
電気・ガス・水道や税金が支出の柱
固定費をカードに寄せると、還元率が下がる区分に入っているかどうかが年間の金額に直結します。リクルートカードの公式サイトは、一部の公共料金や携帯電話・固定電話、新聞購読料の支払いにも使えるとしたうえで、これらの支払いでもポイント還元を受けられると書いています。支払先で率を分ける区分を持たないカードなので、光熱費や通信費を寄せても1.2%のままです。月10万円のモデルで頭ひとつ抜けた理由がここにあります。
引っかかるとすれば「一部の」という限定のほうです。どの事業者が対応するのかまでは公式サイトに書かれていないので、契約している電力会社やガス会社がカード払いに対応しているかは、支払先の側で確かめることになります。
対応していない支払先に当たったときの受け皿がJCBカードWです。JCBは自社の解説ページで、カード会社によっては公共料金の支払いがポイント付与の対象外になったり還元率が下がったりすると注意を促したうえで、JCBカードの場合は公共料金についても還元率は変わらないと書いています。ポイントは1か月の利用合計金額200円につき1ポイントで、JCBカードWは常にその2倍。1回の利用が200円未満でも月合計に加算されると公式サイトが明記していて、集計期間は毎月16日から翌月15日までです。入会条件に年齢の上限があるので、そこは後の節で扱います。
税金については、JCBブランドに限って公式の答えがあります。JCBは、リクルートポイントが積算される利用として、国や地方自治体に納める支払いと各種税金(自動車税・地方税・国民年金など)、水道・電気・ガスの公共料金、ふるさと納税を含む募金・寄付金を挙げています。加算率は月の利用金額合計に対する1.2%なので、カード納付に対応している自治体なら、税金もふつうの買い物と同じ率で貯まる計算です。
この案内を出しているのはJCBで、対象はJCBが発行するリクルートカード(JCB)です。Mastercard・Visaの発行元は三菱UFJニコスで、そちらが同じ扱いかどうかは公式サイトで確認できませんでした。税金を寄せる目的でこのカードを選ぶなら、申し込むブランドをJCBにしておくほうが確実です。同じページには「一部、ポイント付与対象外となる場合があります」という但し書きも置かれているので、税目や自治体の決済窓口によって結果が変わる余地は残ります。税金なら何でも1.2%、と読み切ることまではできません。
金額にすると差が見えます。自動車税・固定資産税・住民税を合わせて年20万円をカードで納める世帯なら、リクルートカード(JCB)は2,400ポイント。楽天カードは自動車税(軽自動車税を含む)・固定資産税・都市計画税を名指しで500円につき1ポイントの区分に置いているので400ポイントで、年2,000ポイントの差が付きます。なおJCBカードWについては、JCBが還元率は変わらないと述べているのは公共料金の話で、税金の率までは触れていません。
ふるさと納税も寄付金として積算の対象に挙がっています(JCBが主催して寄付する募金は対象外)。年10万円を寄付するなら1,200ポイントで、返礼品とは別に受け取れる分です。
楽天カードのほうは寄付金という区分そのものを置いていません。500円につき1ポイントに下がる側の一覧に並んでいるのは、税目のほかに「Yahoo!公金支払い」や地方税共同機構(eLTAX)といった納付の窓口で、一覧にない窓口を経由した分は100円につき1ポイントになると同じページが断っています。どの窓口から寄付を申し込むかで率が変わるという作りです。加えて楽天市場のふるさと納税には別の論点があり、店舗側で付く楽天市場のお買い物通常ポイントの対象外だと公式サイトが明記しています。この点は楽天ゴールドカードの損益分岐点の記事でも触れています。
家賃については、そもそもカード払いに対応する物件が限られます。オリコカード ザ ポイントは家賃決済がポイントの対象とならないと公式サイトが明記しているので、家賃を集める先としては外れます。
ネット通販が楽天市場中心
楽天カードの1%には利用額の条件が付きません。公式サイトは「年間○○円以上ご利用いただいた場合に限る。」などの条件は一切ありませんと書いていて、年会費も永年無料です。カード通常分には月間の獲得上限もありません。貯まったポイントは1ポイント=1円相当として月々のカード利用代金にも充当でき、50から最大500,000ポイントの範囲で1ポイント単位で使えます。出口が広いのがこのカードの本当の強みで、他社ポイントへの交換を経由せずに現金同様に減らせます。
楽天市場では、カード通常分の1倍に、楽天カード特典分の+1倍と5と0のつく日特典分の+1倍が重なります。ただしこの上乗せ2つはどちらも月1,000ポイントが上限で、しかも期間限定ポイントとして進呈されます。上限の効き方は後半で試算しました。申し込み先は楽天カードの公式サイトです。
逆に、固定費を大きく集める先としては不利です。公共料金や税金は500円につき1ポイントまで下がり、事業者名まで含めた内訳は楽天カードの還元率記事で扱っています。
コンビニ・外食が中心
三井住友カード(NL)の通常還元は200円につき1ポイントで0.5%。年会費は本会員も家族カードも永年無料です。対象のコンビニ・飲食店でスマホのVisaのタッチ決済かMastercardタッチ決済、またはモバイルオーダーで支払うと、200円につき7%還元まで上がります。この7%は通常のポイント分を含んだ率です。
条件は細かく、カード現物のタッチ決済・iD・カードの差し込み・磁気取引は対象外。Google PayとSamsung WalletではMastercardタッチ決済が使えずポイント還元も受けられないと公式サイトが注記しています。支払い方を1つ間違えると0.5%に戻る設計です。
基本が0.5%なので、日常の支払いを全部このカードに集めると目減りします。どこで釣り合うのかを計算しました。月10万円を1枚に集める前提で、そのうち対象店のスマホ決済がx円だとすると、獲得は0.07x+0.005×(100,000−x)ポイント。リクルートカードの1,200ポイントと並ぶのはx≒10,800円のときです。支出の1割強を対象店のスマホ決済に回せるかどうかが分かれ目になります。仮に月2万円を対象店で使うなら、1,400+400で1,800ポイント。リクルートカードより月600ポイント多く貯まります。
公式サイトが掲げている「最大20%」は、通常分0.5%にOliveフレキシブルペイのクレジットモードでの+7.5%(Olive以外の対象カードは+6.5%)、家族ポイントの最大+5%、Vポイントアッププログラムの最大+7%を組み合わせた数字です。NL単体でこの数字になるわけではないので、還元率の内訳は三井住友カード(NL)の還元率記事で確かめてください。
電子マネーやコード決済にチャージして使う
この構成の人は、どのカードに集めてもほとんど何も起きません。楽天カードはWAON・nanaco・ファミペイ・モバイルSuica・au PAY・Kyash・ANA Pay・バンドルカードなど20の決済サービスへのチャージをポイント進呈の対象外として公開しており、Apple PayとGoogle Pay経由のチャージも含むとしています。エポスカードは交通系IC5件と決済サービス23件を対象外の利用先として一覧にしています。PayPayカードも決済サービス19件と交通系IC5件が付与対象外です。リクルートカードだけは、公式が対象に指定した電子マネーへのチャージがカード1枚につき月30,000円まで加算されますが、対象外の決済サービスへのチャージや枠を超えた分は付きません。
優先すべきなのは、集める先のカードを選ぶことより、カードで直接払える支払いを増やすことです。年会費のかからないカードで組む選択肢は年会費無料カードの記事にまとめています。
旅行に行くなら、メインとは別に1枚
エポスカードは、日常の支払いを集める先には向きません。基本還元率は200円につき1ポイントの0.5%で、しかも規約が「1回のカード利用金額200円以上の取引につき」と条件を置いているため、少額の会計ほど取りこぼします。ここは正直に書いておきます。
このカードが際立つのは海外旅行保険の起動条件です。旅行代金をエポスカードで支払うことで保険適用条件を満たす、と公式のしおりが説明していて、旅行代金とは宿泊を伴う募集型企画旅行の代金または公共交通乗用具の料金を指します。具体例として挙がっているのは、渡航先への航空券と乗継便の航空券、空港へ向かう鉄道代金(定期券利用も含む)や有料特急列車料金、空港へ向かうリムジンバス・路線バス・タクシーの運賃。利用金額に下限がないので、成田エクスプレスの運賃をこのカードで払うだけで補償が立ち上がります。
補償額は傷害死亡・後遺障害が最高3,000万円、疾病治療費用が1事故の限度額で270万円。年会費無料のカードとしては治療費の枠が厚い部類です。逆に、個人で手配した宿泊料金は対象外の側に置かれているので、ホテル代だけをこのカードで払っても条件は満たしません。ここは取り違えやすいところで、詳しい内訳と請求手順はエポスカードの海外旅行保険の記事で扱っています。
年会費は無料で、招待などで発行されたエポスゴールドカードは年会費永年無料、年間ご利用金額50万円以上でも翌年以降が永年無料になると公式サイトに書かれています。申し込み先はエポスカードの公式サイトです。
39歳以下なら、決める順序が変わる
還元率や年会費と違って、年齢はあとから取り返せない条件です。ここだけは、いま何を選ぶかより先に確かめておく価値があります。
JCBカードWの入会条件は、18歳以上39歳以下で本人または配偶者に安定継続収入のある方、または高校生を除く18歳以上39歳以下の学生です。公式サイトは「39歳までの入会で、40歳以降も年会費無料」と案内していて、いま作れば40歳を過ぎても持ち続けられますが、40歳になってからは申し込めません。家族カードの追加も無料です。当サイトはJCBカードWと提携していないため申し込み導線を出せませんが、公共料金でも率が下がらないと明言している数少ないカードなので、支払先の都合でリクルートカードが使えない場面の受け皿として価値があります。
比較として、三井住友カード(NL)の申し込み対象は公式サイトの表記で「満18歳以上の方(高校生は除く)」、オリコカード ザ ポイントは「満18歳以上の方」で、どちらも下限だけが示されています。年齢の上限があるカードは、いま必要でなくても将来必要になったときには作れないという性質を持ちます。固定費が今後増えていく見込みがあって、まだその年齢帯にいるなら、メインカードを決めるより先に押さえておく手はあります。
還元率が下がる支払い、付かない支払い
ここから先は、上の結論がどこから出てきたのかという話です。金額が大きくなりやすい支払いほど、還元率が下がる区分に入っている傾向があります。楽天カードとPayPayカードは対象になる支払いを公式サイトで公開しているので、そのまま並べられます。
| 支払いの種類 | 楽天カード | PayPayカード |
|---|---|---|
| 電気・ガス・水道 | 0.2%(公式が挙げる事業者) | 0.5%(カードで支払った場合) |
| 税金・国民年金保険料 | 0.2%(自動車税・固定資産税・住民税など) | 0.5%(税金) |
| 携帯電話料金・通信費 | 0.5%(ドコモ・au・SoftBank・UQ・Y!mobile・povo・LINEMO・IIJmioなど) | ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMOは付与対象外 |
| 電子マネー・コード決済へのチャージ | 0% | 0% |
楽天カードで気をつけたいのは、対象が事業者名で指定されている点です。電気なら北海道電力から九州電力まで、保険料なら33社が名指しで挙がっています。ここで大事なのが但し書きの射程で、「上記記載のない事業者でのご利用分は、100円につき1ポイント進呈」という一文が置かれているのは公共料金・税金をまとめた500円につき1ポイントの区分だけです。保険料・携帯料金・海外取引をまとめた200円につき1ポイントの区分には同じ断り書きがなく、むしろ海外取引については、一覧にない利用先でも明細に海外利用の記載があれば対象になると書かれています。一覧に載っていないから1%だ、と一律に当てはめないでください。 なお、ひとつの利用先が複数の区分に当てはまる場合は還元率が低い方が適用されると明記されています。
国際ブランドの選び方で結果が変わる区分もあります。0.5%になる海外取引等におけるご利用料金には、Visa・Mastercardブランドのみという条件が付いています。しかもこの区分は海外旅行中の決済だけでなく、海外の事業者が日本国内で行うインターネット上の取引も含み、UberやSHEINなどが対象として挙がっています。日本で暮らしていても踏む区分なので、この手のサービスをよく使うなら、申し込み時のブランド選択がそのまま還元率の話になります。
PayPayカードは、同じ電気・ガス・水道でも支払い方で結果が変わります。カードで払えば基本付与率が0.5%に下がる扱いですが、PayPayアプリのPayPayクレジットで払うと利用特典の付与そのものが対象外です。0.5%と0%の差なので、固定費をPayPay経由に寄せている人ほど影響が大きくなります。
エポスカードは、ポイント加算対象外の利用先を一覧で公開しています。モバイルSuica・モバイルPASMO・モバイルICOCAといった交通系ICへのチャージと、ANA Pay・au PAY・Kyash・楽天Edy・バンドルカード・Vプリカなど決済サービスへのチャージが並び、Apple PayやGoogle Pay経由のチャージも含むと書かれています。モバイルSuicaに紐づけた特急券・定期券・グリーン券の購入も対象外です。細かい範囲はエポスカードの還元率記事で扱っています。
上限がかかるのは上乗せの部分
還元率の上限は、記事や広告ではあまり触れられないのに、支払いを集めた人から順に当たります。区別すべきなのは、上限がかかっているのが基本の還元率なのか、キャンペーン的な上乗せ分なのかという点です。
楽天カードの場合、上限があるのは上乗せの部分だけです。楽天市場での買い物には複数の還元が重なっていて、内訳は公式サイトが番号付きで説明しています。カード通常分の1倍については、月間の獲得上限ポイント数はないと明記されています。上限がかかるのは、楽天カード特典分の+1倍(月1,000ポイント)と、5と0のつく日特典分の+1倍(月1,000ポイント・要エントリー)です。
楽天カード特典分の対象額は消費税・送料・ラッピング料を除いた金額で、100円につき1ポイント。1,000ポイントで頭打ちということは、対象額で月10万円を超えたところから上乗せ分が付かなくなる計算になります。楽天市場に月15万円(対象額)を投じている人なら、本来1,500ポイントのところが1,000ポイントで止まり、月500ポイント・年6,000ポイントの差が生まれます。カード通常分の1.0%はそのまま付き続けるので、全部が止まるわけではありません。
三井住友カード(NL)の上限は、金額ではなく1回の会計にかかります。公式サイトの注記は、一定金額(原則1万円)を超えると決済端末にカードを挿す支払いになる場合があり、その支払い分は加算の対象にならないと書いています。一部が減るのではなく、その会計がまるごと外れる仕組みです。上限の金額は店舗によって異なるとも書かれています。
金額で見ると差がはっきりします。対象店で12,000円をまとめて払い、タッチ決済の上限を超えてカードを挿した場合、7%が効いていれば840ポイントのところが、通常分の60ポイント(200円につき1ポイント)だけになります。780ポイントの差です。
そのほか、集めると当たりやすい上限を挙げておきます。
| カード | 上限のかかり方 |
|---|---|
| オリコカード ザ ポイント | 入会後6か月間の2.0%は、期間中の利用50万円(5,000オリコポイント)が上限。6か月で50万円は月あたり約8.3万円 |
| リクルートカード | 電子マネーチャージはカード1枚につき月30,000円まで(毎月16日〜翌月15日の集計)。電子マネーごとの枠ではなく対象すべての合算額で判定し、家族カードの利用分は本カードと合算される |
| PayPayカード | 利用特典(PayPayステップ)について、公式のよくある質問は付与上限はないと回答している |
上限の記載が見つからないことと、上限がないことは別です。公式サイトがはっきり上限はないと述べているのは、PayPayカードの利用特典と楽天カードの通常分。それ以外のカードについては、上限がないと決めつけずに申し込み前の確認をおすすめします。
端数の切り捨て方で、同じ支出でも獲得が変わる
還元率の比較表にはまず載らないのに、少額決済が多い人にはっきり効くのが端数です。カードは大きく2つのタイプに分かれます。
1回の支払いごとに切り捨てるタイプが、楽天カード(1回のショッピングごとに100円につき1ポイント)、エポスカード(1回の利用金額200円以上の取引につき200円ごとに1ポイント・端数は切り捨て)、PayPayカード(支払い金額200円ごとに付与率を算出)。一方、月の合計額から計算するタイプが、JCBカードW(1か月の利用合計金額を200円で割ってポイントに換算し、小数点以下は切り捨て。Wはその2倍)、リクルートカード(毎月の利用金額合計の1.2%から小数点第1位以下を切り捨て)、セゾンカードインターナショナル(1か月のショッピング利用総額1,000円ごとに1ポイント)です。
どれくらい変わるのか、コンビニやドラッグストアで1回450円の買い物を月30回、合計13,500円を1枚に集めた場合で計算しました。
| カード | 表示上の還元率 | 計算 | 月間の獲得 | 実質 |
|---|---|---|---|---|
| リクルートカード | 1.2% | 13,500円×1.2%=162.0 | 162ポイント | 1.20% |
| JCBカードW | 1.0% | 13,500円÷200円=67.5→67、2倍で134 | 134ポイント | 0.99% |
| 楽天カード | 1.0% | 450円→4ポイント×30回 | 120ポイント | 0.89% |
| PayPayカード | 1.0% | 450円→4ポイント×30回 | 120ポイント | 0.89% |
| エポスカード | 0.5% | 450円→2ポイント×30回 | 60ポイント | 0.44% |
楽天カードとPayPayカードは1回あたり50円分が切り捨てられ、30回で1,500円分が消えます。同じ1.0%表示のJCBカードWとは月14ポイント、年168ポイントの差。リクルートカードとの差はもっと開きます。表示上は1.0%と1.2%で0.2ポイント分の違いですが、年間162,000円を集めたときの獲得は1,440ポイントと1,944ポイントで、504ポイント差。率にすると0.31ポイント分の違いになります。
1回の金額が小さいほど、この差は極端になります。180円のコーヒーを月30回、合計5,400円で計算すると次のとおりです。
| カード | 計算 | 月間の獲得 | 実質 |
|---|---|---|---|
| リクルートカード | 5,400円×1.2%=64.8 | 64ポイント | 1.19% |
| JCBカードW | 5,400円÷200円=27、2倍で54 | 54ポイント | 1.00% |
| 楽天カード | 180円→1ポイント×30回 | 30ポイント | 0.56% |
| エポスカード | 1回200円未満のため付与なし | 0ポイント | 0% |
| PayPayカード | 200円ごとに算出のため付与なし | 0ポイント | 0% |
エポスカードとPayPayカードは、この使い方だと1ポイントも付きません。逆に1回の金額が大きければ差は縮みます。 同じ13,500円でも1回でまとめて払えば、楽天カードは135ポイントで表示どおりの1.0%です。自分の支払いが少額を何度もなのか、まとまった額を月に数回なのかで、選ぶべきタイプが変わります。
貯めたポイントを1円で使えるか
支払いを1枚に集めると、ポイントも1種類に集まります。そこで効いてくるのが、1ポイントを何円として使えるかです。表示上の還元率は、交換先によって実質が変わります。
JCBカードWは200円につき2ポイントで、公式サイトの表記は「1ポイント=最大1円相当」。この最大が実際どうなるかは、交換先の表を見ると分かります。
| 交換先 | レート |
|---|---|
| MyJCB Payでのポイント利用 | 1ポイント=1.0円 |
| JCBギフトカード | 1ポイント=1.0円分 |
| JCBトラベルの旅行代金に充当 | 1ポイント=0.8円 |
| カードお支払い代金へキャッシュバック | 1ポイント=0.7円 |
| 楽天ポイント・dポイント・Pontaなど他社ポイントへ移行 | 1ポイント=0.7ポイント |
| JALマイル・ANAマイルなど | 1ポイント=0.6マイル |
いちばん分かりやすい使い方であるカード代金へのキャッシュバックは、1ポイント0.7円。200円につき2ポイントなので、この使い方を選んだ時点で実質の還元率は1.0%ではなく0.7%になります。MyJCB Payでの支払いかJCBギフトカードなら1.0円のままなので、この2つを使うつもりがあるかどうかで評価が変わります。
三井住友カード(NL)の7%還元にも同じ注記があり、公式サイトはVポイントの交換方法によっては1ポイント1円相当にならない場合があると書いています。セゾンカードインターナショナルはさらに差が大きく、1か月の利用総額1,000円ごとに1ポイントで、ショッピング利用分への充当は200ポイントで900円分。1ポイント4.5円換算なので、1,000円使って4.5円分、0.45%相当という計算になります。有効期限がない永久不滅ポイントという設計と引き換えの水準です。
ポイントは、使わなくなったカードから消えていく
ポイントの有効期限には、使い続けていれば実質的に切れないタイプと、獲得日から固定で数えるタイプがあります。
自動で延長されるのは、楽天の通常ポイント(最後にポイントを獲得した日から1年間・期間内に1度でも獲得すれば延長)、リクルートポイント(最後に加算された月の12か月後の月末・新たな利用で延長)、Vポイント(最終変動日から1年間・貯める、使う、交換するたびに延長)です。メインカードとして毎月使っている限りは、期限を気にせず貯められます。
期限が固定で進むのが、JCBカードW(一般カードは獲得月より2年間)とエポスカード(付与日から2年間)です。エポスカードには救済があり、3か月以内に期限切れとなるポイントを持っている人は有効期限延長を申し込めると公式サイトに書かれています。
楽天カードには書き分けが要ります。自動延長されるのは通常ポイントで、楽天市場の楽天カード特典分と5と0のつく日特典分は期間限定ポイントとして進呈されます。期間限定ポイントはそれぞれ固有の期限を持ち、獲得しても延長の対象になりません。 楽天Edyやマイルに交換できるのも通常ポイントだけです。楽天市場で貯まった上乗せ分を、通常ポイントと同じ感覚で置いておくと消えます。
メインカードを決める前に確かめる3点
日常の支払いを1枚に集めるという前提で見ると、確認すべきことは絞られます。自分の支出のうち金額が大きい項目が、そのカードで率が下がる区分に入っていないか。よく使う店やサービスで得られる上乗せに、月間や1会計の上限がかかっていないか。1回の支払い額が小さいなら、端数が月合計で計算されるか。
還元率の数字だけを比べても、この3つは見えません。逆に言えば、この3つを自分の支出に当てはめられれば、表示上の還元率が0.2ポイント低いカードのほうが手元に多く残る、という状況も見分けられます。カードごとの還元率そのものを比較したい場合は還元率が高いカードの記事を、2枚目の組み合わせを考えたい場合は2枚目の記事を合わせてご覧ください。
よくある質問
支払いを何回かに分けたほうがポイントは増えますか?
カードによって答えが逆になります。楽天カードやエポスカードは1回の利用ごとに端数を切り捨てるため、会計を分けるほど切り捨てが回数分発生して不利です。逆に三井住友カード(NL)の対象店7%は、店側のタッチ決済の上限(原則1万円)を超えるとカードを挿す支払いになり、その支払い分がまるごと7%の対象から外れるので、1万円を超えそうなときは会計を分けたほうが有利になります。月の合計額から計算するJCBカードWとリクルートカードは、分けても分けなくても結果が変わりません。
家族の支払いも同じカードにまとめられますか?
家族カードを使えばまとめられます。三井住友カード(NL)は本会員も家族カードも年会費が永年無料で、さらに「家族ポイント」に登録すると、対象のコンビニ・飲食店でスマホのタッチ決済かモバイルオーダーを使ったときに限り、登録した家族1人あたり+1%(最大+5%)が通常のポイントに上乗せされます。上乗せの対象はあくまで対象店でのスマホ決済で、家族カードの支払い全体が高還元になるわけではありません。JCBカードWも家族カードの追加は無料です。
メインカードを別のカードに切り替えたら、それまで貯めたポイントはどうなりますか?
使わなくなった側は有効期限が伸びなくなります。楽天の通常ポイントは最後に獲得した日から1年、リクルートポイントは最後に加算された月の12か月後の月末、Vポイントは最終変動日から1年で、いずれも新しく獲得すれば延長される仕組みです。裏返すと、支払いを別のカードへ移した時点で延長が止まり、そこから1年前後で失効します。切り替える前に旧カードの残高の使い道を決めておくと取りこぼしません。オリコポイントは獲得月を含めて12か月後の月末が期限で、失効したポイントの交換・復活はできないと公式サイトに明記されています。
メインカードを決めたら、2枚目は要りませんか?
支払いを1枚に集約するほど、そのカードが使えなくなったときの影響が大きくなります。国際ブランドの都合で使えない店に当たったとき、カードを再発行している間、利用可能枠が埋まったときに、代わりが手元にないと生活の支払いが止まります。ポイントを分散させたくないなら、2枚目は日常の支払いには使わず、待機と補完の役割に絞るという持ち方があります。組み合わせ方は2枚目の解説記事にまとめています。
本記事の情報は各カード会社の公式サイト・規約をもとに作成しています(2026年9月時点)。 年会費・ポイント・保険などの条件や規約は予告なく改定されることがあります。
最新の情報は各カードの公式サイトで必ずご確認ください。 公式サイト: 楽天カード / エポスカード / リクルートカード